機械(計算機)がデータから自動的に学習する際に用いる様々な基盤技術に関する研究をしています.
人工知能(AI)関連技術は,実社会で使われる実用技術として大衆化した一方で,例えば,深層学習が有益な知識や手がかりをデータから獲得し活用する一連の計算の意味を人間が解釈・説明することが難しいといったブラックボックス問題と呼ばれる課題が残されています.さらに,扱うデータの偏りから生じる公平性に関する課題,AI技術の悪用により生成される偽情報に関する課題など,AI技術の発展に起因する新たな研究課題も生じています.このようなAI関連技術にまつわる新旧様々な課題に対して,理論的または経験的に検証・分析し,その課題の原理や本質を明らかすることが,私たちの挑戦です.
その中でも,深層学習時代になっても扱うのが最も難しい対象として知られている言葉や知識を,機械/計算機が人間と同等レベルに効果的かつ効率的に獲得し活用する方法論を実現すること,および,その本質を解明することを究極的な目標として研究を進めています.
また,基礎研究だけではなく,研究の過程で学ぶAI関連システム(例:機械翻訳,質問応答,対話システム)の実装を通して最先端のAI技術を習得する機会も合わせて提供しています.研究活動を通じて,プログラミングスキルの向上,ものづくりの楽しさ,人や社会の役に立つ体験などをして欲しいと考え,一緒に研究できるメンバーを募集しています.